異性スキルライセンス 熟年ラブ 大人の恋 アラフィフ・アラカンブログ

日常のさまざまを発信しています。大人の恋も…ブログで綴りべんきょうしています。

純愛文学のベースに… 文豪も恋狂い じっとしていられない



「道がつづら折りになって、いよいよ天 城峠に近づいたと思うころ、
雨脚が杉の 密林を白く染めながら、すさまじい速さ でふもとから私を追って来た。…」


文豪川端康成の「伊豆の踊り子」の冒頭、
映画にもなった名作だ。


川端康成が学生時代、伊豆へ旅行中、
偶然出会った旅芸人の一家との交流を元に描いた小説といわれている。



その川端康成は、
婚約者にあてた未公開の手紙が以前
神奈川県鎌倉市の川端邸で見つかったとニュース記事にあったなー。


遠く離れている恋人(伊藤初代)への想いを訴えるもので、


「毎日毎日心配で心配で、ぢつとして居られない」
「恋しくつて恋しくつて、早く会はないと僕は何も手につかない」

などと綴られている。


川端青年がいかに彼女を純粋に愛していたかがわかる。


初代が川端に当てた手紙の「ある非常」の理由から婚約破棄になり、
川端は失恋する。


若者の純愛を描いた作品が多いのは、この恋文が示すように、
このような経験がベースになっているんだよね。


恋はまさに病、
離れていて会いたい、でも会えない、
手紙のやり取りだけしか気持ちを伝えられない。


もどかしさ、悶々とした気持ち…



川端は婚約者初代とは一緒になれなかったけれど、
それでよかったんだと思った。



その気持ちが後々の作品を生み出す原動力になったから。
それが数々の作品にいきている。


かりに一緒になったとしたら
男と女の純粋な愛のかたち、
その恋物語は終わるような気がしてならない。


自分の思うようにならないのが恋と言ってもいいし、
それがあるから、情熱というエネルギーが込み上げてくる。


それでいいんだよね。