「幸福」「豊かさ」って何？
って聞かれたら、
漠然とした感があり、
返答に困ると思う。

大きな立派な家で、
お金の心配も無く、
侍従じゃないけど、
身の回りのことはみんなしてくれる、
料理は高級で毎日ご馳走ばかり、
上げ膳据え膳、
仕事もする必要なく、
毎日自由にどこへでも遊びにいける。

こんな生活かなー、
セレブ的なイメージをえがいたりする。

宝くじに当たった人は大金をを手に入れ
その後何の不自由もなく幸せになったかというと、
そのお金目当てに寄付を要求されたり、
脅迫されたりと、
良からぬ人たちが集まってくる。

別れた妻や親せきが
今さらながらと寄ってくる、
なんてある。

お金を奪われるかもしれない、
恐怖、不安緊張感で押しつぶされる。
気が抜けない毎日だ。

さらに、
こういうリッチな生活にどっぷり浸かると、
もう後ろに戻ることはできなくて、
今まで地道に安月給で働くことがバカらしくなる。
より、もっともっといい生活をとなりかねない。

人間の欲望は限りないということは
よく知られることだ。

どんなものを手に入れても
満足できないから
あれもこれも
もっともっと…と、

いつまでも心の渇きを満たすことはできず、
ずっと枯渇した心を抱えたまま
生きていく運命になる。

ある程度、もうこれで十分満足だという
歯止めがないと、
人間はおかしくなっていく。

幸福、心の豊かさとかけ離れた人生になっていってしまったというのは、
よく聞く話だ。

恋も相手を自分の満足いくまで満足させたい、
お相手を自分のものにしたい、手に入れたい、
いっぱい愛情を要求するなんて、

まさに心の渇き、
「渇愛」なんて言うよね。

不倫であっても、そうでなくても、
恋をすると、そんなふうになる傾向がある。

老子の言葉の言葉で
「知足者富」

足ることを知る者は富む

足りることを知っている人は、
豊かな人生をおくることができるという。

愛を与えることは素晴らしいこと、
だけどほどほどに…
激しく執着したら恋もきっとダメになるだろうな。

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