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大切な人を亡くす 抗わない(あらがわない)生き方に学ぶ


死のうと思うぐらいの壮絶な悲しみを伴う
経験は僕にはないけれど、
その後の人生が大いに変わっていくって
よく耳にする。


そういう人たちの生き方は
人生の糧になる。



ノンフィクション「運命の夫婦」
の夫はまさにそうだ。


力強く生きている…。
過去のじぶんより
より力強く…。



主人公は啓治さん、そしてその妻16年上の幸さん、
その人生のドキュメンタリー番組だ。


啓治さんは高校を卒業後、茨城県の百里基地で航空自衛官として、
5年後山形空港にある警備会社に転職する。
実家での暮らし、休みの日は農業を手伝った。


28歳のとき職場で知り合った9つ年下の女性と結婚する。
子供も授かった。
ごく一般的な家庭をもつ、
それなりに幸せな人生だった。


しかし、その人生の歯車が大いに狂いだす。



真面目すぎる性格が災いしたのか、
奥さんが育児ノイローゼになる。
自分を追いやってしまったのか、
21歳という若さのせいなのか、
6ヶ月になった幼い我が子を連れ、
自ら雪山で命を絶った。
家から持ちだした包丁で自らの腹を刺したのだ。


遺書には「ごめんなさい」の一言だけだった。
幸い、子どもは助かった。


啓治さんは妻を守ってやれなかったとに
後悔の念と共に自分を責める。


その後啓治さんは、生きる気力を失くし、
仕事にも行かず、実家で引きこもり生活が始まる。


立ち直れないまま過ぎていった3年、
行き場のない自分とのたたかい、
だけど、そのショックは生きる気力も失せてしまった。
「オレと結婚しなければ彼女は死ななかった…」
そのトラウマは彼の精神状態を
どんどん悪くしていった。


そして結論をだす。
「死んで妻に詫びよう」
と。


何日か死に場所を探し回った。
そしてたどりついたのが、
山形県村上市桑川の漁村だ。


そしてふらっと立ち寄った食堂、
それが「ちどり」だった。


そこで初めて幸さんと出会った。
啓治さんは当時32歳、幸さんは48歳
16歳も年の離れた幸さんは
前の妻とは何もかも正反対だった。


啓治さんをやさしく包み込んでくれた。


死のうと思ったんだけれど、
幸さんといると、ものすごく楽しくなった。
海のような大らかな女は

何者にも抗わない生き方を教えてくれた。


すぐに幸さんと同棲を始めた。
誰からも許してもらわなくてもいいと思った。


籍を入れるまで時間はかかった。


実家に呼び戻され離れて暮らした時期もあった。
見合いの話もあった。


幸さんは啓治さんが好きで好きで、
仮病を使っては呼び出すということも…。


家には年老いた母がひとり…。


母親も悩んだが、啓治さんには何度言っても無駄だった。
息子が立ち直れたから
良しとしておこうと…


晴れて夫婦になったのは出会って7年目、
啓治さん39歳、幸さん55歳のときだった。
彼はこの海で生きていくと決めた。
母には親不孝をしたことになるけれど…。


そしていつの間にか20年が過ぎていた。


幸さんには持病がある。
20代で発病した糖尿病だ。


啓治さんと出会った頃にはインシュリンの注射が必要な状態だった。
病は急速に体を蝕んでいく。


やがて幸さんは車椅子生活になった。


そして71歳、啓治さんに見送られ、
その生涯を終えた。


幸さんが亡くなったけれど、
今度は自殺で亡くした妻とは違い、
悲しみは悲しみで受け入れ、
ひとり寂しけれど、
幸さんとは名前のごとく啓治さんは幸せにしてくれた。


自分も精一杯愛した。
だから悔いはないだろうなー。


幸さんから
抗わない(あらがわない)生き方を学んだ。


だから今は、力強く生きているに
ちがいない。



ザ ・ノンフィクション 運命の夫婦



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