僕がまだ独身で若かりし頃、
ものすごく惚れられたことがあって、
お相手は大学生だった。
由美と言って、かわいい声をしていた。

かわいいものが大好きで、オシャレで、
乙女な女子大学生、
ミッキーマウスの時計をプレゼントしたら
大変喜んでくれた思い出がある。

僕の顔を直接見ないで
伏し目がちで、
いつも恥ずかしいような表情をしていた。

それは、由美の方が熱量がすごかった。
ただの友達なら、自然体に対応出来るけれど、
恋愛感情は素直になれないってってよくわかる。

気持が不安定なのだ、
浮き沈みが激しいということ。

いろいろとアクセスしてくれて、
ある意味積極的なんだけど、
女性的だなぁという出来事があった。

恋する乙女ってこういう行動をするんだと
後でわかった。

その典型的なのは
正直な気持と真逆な行動を起こしてしまうといことだ。
心と行動はちくはぐになっている。
今で言うと、
好き避けという行動なのか…

あるとき、
「逢いたくない」
と言ってきたときがあって、
「嫌いになった？」
「もう僕を好きで無くなった？」
僕は、冷めたんだと思い、
何度がアクセスしたけれど、
理由を言ってくれない。

しばらくたって、彼女から
連絡があり、逢うことを約束した。

しかし、約束をしたけれど、
約束の場所にはいなかった。
1時間ほど待ったけれど、
結局来なかった。

すっぽかされたのだ。
自分で逢おうと言っておきながら、
すっぽかしとは、どういうことだ。
少し腹が立って、
もういいや、
そしてこれで終わったと…。

行動がすべてと思っていた僕は、
そのときを機に
さよならした。

彼女は
自分を素直に出してみることができない状態だった。
真逆の行動に走っていた。
きっとしんどかったんだと思う。

自分の気持ちに素直になれるときは
心が安定しているときだと思う。
正直な気持ちを相手に伝えることが出来る。
反省もできる。

恋はまさに病、
彼女は重病だったということ。
自分でつらい状況をつくりだしている。
女性らしいのかもしれない。

そのとき、女性の気持ちって
よくわからなかったなぁ。